竹久夢二の続きです。
お早うございます。いつもご訪問ありがとうございます。
今日の画像は竹久夢二の絵2枚です。

榛名山賦昭和6年
描かれた背景の山は早春の榛名山、その前に立つ女性は春の女神「佐保姫」で、屏風仕立てになっています。
背景の山をセピア色で南画風に描き、春の訪れを真近にした冬枯れの色と雰囲気を感じさせます
。それと対照的に、人物の着物の色が萌えたつような紅です。
その色と形がこの絵のりズムとなって、人の心を不思議な世界へと誘います。

遠山に寄す昭和6年
「遠山に寄す」昭和六年 屏風
夢二にとって最愛の女性と言われている笠井彦乃との出会いは大正三年です。
約五年の波乱の生活を経て大正九年彦乃は二十五歳で永眠しました。
夢二は戸籍上は離婚をしているとはいえ妻子ある身です。
二人の交際は笠井彦乃の父の猛反対でうまくいきません。
彦乃は〈山〉夢二は〈川〉の暗号で手紙のやりとりしました。
コバルトブルーのコート、洋風のショールをまとった女性は笠井彦乃です。
背筋を伸ばして遠くの榛名の山並みを見ているのは夢二です。
この年に夢二はアメリカへと旅立ちます。
過去の思いを断ち切れるのでしょうか。
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